今年のGWも休みを取って、泊りがけで北アルプスを縦走することができた。
扇沢を起点に爺ヶ岳→針ノ木岳へ縦走し、針ノ木雪渓を下って戻ってくる計画を立てた。天気は2日間高気圧に覆われて、無風快晴。結局は鳴沢岳の直下で引き返し、来た道を戻ることになった。
3日、5時前起床。しっかり朝食をとり5時20分すぎ出発。安曇野を北上し大町へ。大町温泉郷へは7時半には着いていたが、弟がなかなか来ないので、辺りをぶらぶら。寝たりコンビニで食料追加したり里の写真を撮ったり。。
西部劇のような大町温泉郷
弟と合流後、七倉温泉へ車を停めに行く。彼は当初はここまでの縦走を考えていた。
なんだかんだで9時出発。柏原新道の駐車場はいっぱいだったので、スノーシェッドの下の方へ停めた。
月日 | 時間 | 場所 |
5/3 | 9:00 | 駐車場 |
9:15 | 柏原新道登山口 | |
10:25 | ケルン | |
12:25 | ジャンクションピーク | |
14:10 | 爺ヶ岳南峰 | |
14:55 | 種池山荘 | |
17:17 | 岩小屋沢岳 | |
17:35 | 2623ピーク | |
5/4 | 7:25 | 2623ピーク |
7:56 | 新越山荘 | |
9:05 | 鳴沢岳直下ピーク | |
10:25 | 新越山荘 | |
11:30 | 2623ピーク | |
12:50 | 岩小屋沢岳 | |
14:30 | 種池山荘 | |
15:40 | 爺ヶ岳南峰 | |
16:27 | ジャンクションピーク | |
18:40 | 柏原新道登山口 | |
18:51 | 駐車場 |
鹿島槍ヶ岳へ行く人が多いみたいだ。警備隊の人からいろいろ情報を得る。昨日、針ノ木のカールで滑落があり、ヘリが飛んだらしい。
泊まりだと荷が重い
ゆっくりゆっくり休みながらジャンクションピークに向け尾根を登る
ジャンクションピークへ
5時間かかって爺ヶ岳の南峰へ。鹿島槍が大きく見える、あぁ鹿島槍へも登りたい
多くの人が冷池方面へ行く中、我々は種池方面へ
種池山荘の前ではじめてアイゼンを付ける。ここまでは出番なし。爺の尾根も夏道が出ていた。
岩小屋沢岳への登り 危険個所
この辺りの稜線は素晴らしい。
いくつかあるピークを越えてゆく。時刻は17時近く。日も長く安定しているのでこれで良いのだ。(遅出遅着)
2623ピークに張る。雪が消えていて冷えず、眺望も抜群。
新越山荘で張るよりこっちでしょ。この時期は誰も歩いておらず、やかましく言われることもない。
暮れゆくアルプスと黒部峡谷
テント内は快適
牛鍋で宴会じゃ!
ヘッドライトを忘れたが、今夜は月が明るく山が見えている。大町や遠く松本の灯りが下に輝く。
尾根上に張っているので、少しの風でテントが揺れる。雪の上でなく、眺めの良い場所であれば多少の風は我慢しなければ。。
日付が変わると風は止んで、その後は風を気にすることなく、明るくなるまで眠ることができた。
これを見るためにここに張ったといってもよい。
素晴らしい朝。ラジオからは「evergreen」
スバリ岳直下は明らかにムリ、屏風尾根もよく分からん!と、いうことで昨日の時点で爺ヶ岳経由下山は確定していた。テントを張りっぱなしにして行けるとこまで行ってみる。
新越山荘 今年は営業するのだろうか。
鳴沢岳直下の雪の壁
ここで心が折れる
山頂はまぁいいや。
撤退地点から張りっぱなしのテントを眺める。すごい所で寝てたんだなあ。
今度は雪のないときに!
下りもおっかない。。
無事テントまで戻ってきた。ラジオからは「高気圧ガール」
種池山荘へ着くころにはかなり疲労も溜まってきた。日焼けによる体力消耗もあるようだ。山荘脇でアイゼンを外し、爺ヶ岳への最後の登りにかかる。
私は扇沢へ下山。弟は鹿島槍を目指し冷池へ。
西日射す南尾根を降りる
明るいうちに扇沢へ下ることができた。スノーシェッドを歩いて駐車場へ戻ると、満月が谷を照らし始めていた。
今年の連休は好天つづきで山もにぎわったようだ。立山や涸沢の様子をSNSでみていると、今回のルートは静かで正解だったと思う。鳴沢岳へ上がれば黒部湖が見えたはずだ。赤沢、スバリと歩いたことのない峰々も魅力的だったが、今回は行けなかった。シーズン中も人は少ないといえど、今回ほどではないだろう。真夏は避けるとして秋あたりに針ノ木峠で張って、次は逆ルートで歩いてみたいのだが、予約が必要で面倒そうだ。
2日の針ノ木の滑落者は亡くなったそうだ。天気が良かった分、気象遭難はなさそうだが、滑落死が穂高でも何件かあった。我々も装備不足者であるのだから、鳴沢岳の引き返しは正しい判断だったと思う。それに、引き返した鳴沢岳へつづく稜線は、14年前の遭難事件の現場だったことが帰って来てから分かった。
そういえば、これだけ静かな稜線歩きだったのに、2日間雷鳥には出会えなかった。(鳴き声と足音は聴いた)
(追記)
2日目に兄と一緒下山してもよかったが、明日暇だし、4日分の食糧は持ってるし、快晴予報なので、冷池でテン泊して鹿島槍へ登ることにした。
5/4(木) | 16:00 | 爺ヶ岳南峰発 |
17:30 | 冷池山荘テン場着 | |
5/5(金) | 7:00 | 冷池山荘テン場発 |
8:30-9:10 | 鹿島槍南峰 | |
10:10-11:25 | 冷池山荘テン場 | |
13:25-13:55 | 爺ヶ岳南峰 | |
14:45 | ジャンクションピーク | |
17:30 | 登山口着 |
爺ヶ岳南峰を兄と同時に反対方向へ出発し、冷池山荘をめざす。ザックが重く結構時間がかかって17時半に冷池山荘に着く。山荘まだ閉鎖中だが、8組くらいが山荘前の雪上にテントを張ってた。
雪上は寒いので、地面が出てる夏のテン場までいってテントを張る。こちらは誰もおらず、寂しいテン泊なり。
水が不足気味なので雪を溶かして1Lの水を作る。米1.5合炊いて、中華・すき焼き丼食べる。米食べきれず、おにぎりにして明日の行動食にする。昨日より風弱く穏やか。満月で雪嶺がぼんやり浮かび上がって幻想的。21時半寝る。
翌朝5時過ぎまで快眠。
テント張ったまま山頂へアタック。鹿島槍南峰までは夏道出ていた。
南側の展望。爺ヶ岳が低くなった。槍や木曽駒まではっきりと。
安曇野をアップで
こちらは北側の展望。八峰キレットも大部分が夏道がでてそう。
北峰、四ヶ荘平、頚城山系
西風がやや強いなか1時間半で登頂。1年半ぶり2回目。北側の斜面が凍結していたので北峰へは行かず。
10時過ぎテン場に戻って撤収。爺ヶ岳へ登り返す。3日目で少々バテて、CT1時間半のところ2時間かかる。
14時、南尾根で下山開始。
眼下の扇沢へ下りていく。
柏原新道への合流のタイミングをミスったりしてペース遅め。それでも下山中に2パーティーくらい抜いた。
17時半、登山口に到着。兄に車を出してもらって七倉のハスラーを回収。ついでに七倉山荘で3日ぶりのお風呂に入る。バス・タクシーで七倉まで行くと7千円くらいかかるので、大変助かりました。
船窪岳・烏帽子岳まで行く計画だったが、そんなのは夢のまた夢で、鳴沢岳にすら辿り着けなかった。が、自分の装備をみれば、これが最適なコースだったように思われる。結果的に天候にめぐまれ、3日間残雪の北アを歩けたので大変充実していた。
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