扇沢から日本海へ ~後立山連峰縦走記~

メンバー:単独

プロローグ

 10月1日夜、最寄りの電停から終電に乗って大街道まで行く。22:35 京都行きの格安夜行バスに乗って松山を出発する。色々あって、いつも使っている名古屋行きのコトバスには乗れなかったのだ。結構忙しい一日だったので、しまなみ海道の瀬戸田SAを過ぎてからはそれなりに寝られた。
 翌朝 7:30 定刻通り京都駅八条口に到着。安曇野までの学割乗車券と朝マックを買って新快速に乗り込む。4回くらい乗り換えて、16時前、安曇野のベースキャンプ兄のアパートに着いた。夕方、綿半で食糧を揃える。

兄は飲み会らしいので、一人で最後の晩餐を食べる。パッキングせずに寝る。

10月3日(1日目)扇沢→爺ヶ岳→冷池山荘

 6時過起床。急いでパッキングする。さすがに50ℓのザックでは、テント・防寒具・一週間分の食糧を入れると限界。なんとか詰め込んで、8:02 一日市場駅から信濃大町行きの列車に乗る。忘れ物がないか非常に心配。
 8:51 信濃大町に着く。扇沢行きのバスに乗り換える。車内でパン食べて、缶コーヒー飲む。

9:50扇沢発
10:01柏原新道登山口
11:02-13ケルン
13:20-42種池山荘
14:24-29爺ヶ岳南峰
14:45-15:00爺ヶ岳中峰
15:48冷乗越
15:57冷池山荘着

9:40 扇沢に到着する。日本海への長い山旅のはじまだ。柏原新道登山口は少し下流にあるので車道を10分くらい歩く。ザックが自分史上最重と思われる。

柏原新道からは種池山荘が遥か上に見える。「ケルン」までは、それなりの登りが続くが整備されていて歩きやすい。快晴の週末だったのですれ違う下山者多い。
「ケルン」を過ぎると、種池山荘直下まではなだらかなトラバースとなる。

標高2200mくらいのタケカンバの広葉が奇麗

爺ヶ岳は種池山荘からみると常念みたい

13:20 稜線の種池山荘に這い上がる。20kg以上のザックだったがコースタイムより早く来れた。

快晴で劒・立山連峰よく見える。
爺ヶ岳のふたつのピーク(最高点は中峰)を越えて、今日のゴール冷池山荘を目指す。

爺ヶ岳中峰から安曇野を見おろす

北側、明日登る予定の鹿島槍。
16時前、予定通り冷池山荘着。秋は日没が早いが夕立の心配がないので、精神的なゆとりは夏と同じくらいだ。

山荘から10分くらい登った尾根上にあるテン場。日曜だが、天気予報が当分良いので人が多い。
別山と真砂岳の間に陽が沈んだ。

今回のお供は「山の酒大雪渓」
山荘に水を汲みに外へ出たら、劒の左に剣山荘の灯りが見えた。それ以外、黒部の谷は真っ暗だった。21時前くらいに寝る。

10月4日(2日目)冷池→鹿島槍→八峰→五竜岳→五竜山荘

5:46冷池山荘テン場発
6:35-39布引山
7:25-43鹿島槍ヶ岳(南峰)
8:17-32鹿島槍ヶ岳(北峰)
10:02-20キレット小屋
11:30口ノ沢のコル
12:00-28北尾根の頭
14:53-15:05五竜岳
15:54五竜山荘着

4時過ぎ起床。思ったより寒くない、標高がそこまで高くないからか?風もなくよく寝られた。

日の出と同時に冷池山荘のテント場を出発する。

まず、今日の目玉の一つめ、鹿島槍へ登る。ここからだと、手前の布引山のせいで双耳峰というより漢字の「山」みたに見える。

7時半頃、快晴の鹿島槍南峰に着く。西の劒・立山、北の五竜よく見える。
近くの登山者に、どこまで行くのかと聞かれたので親不知までと言ったら驚かれた、というか引かれた。吊尾根に行くとぐっと登山者が減った。

北峰から南峰をみる

30分くらいで北峰に到着。南峰と比べて山頂は狭い。

八峰ごしに五竜を遠望。目的地の五竜山荘はあの裏だ。はるか下にキレット小屋が見える。
八峰キレットの特徴はとにかく長いということだ。それぞれの岩場の難易度はそこまで高くはないが、五竜山荘まで6時間くらい気が抜けない。

キレット小屋のすぐ南の岩場が最も険しかった。
キレット小屋は2日前で営業終了していたが小屋閉めの人がまだ数名いた。

休憩ポイントの北尾根の頭から五竜を見上げる。キレットですれ違ったのは3組くらい。

五竜への登りから南を振り返る。尖ってるのがG4とかG5の岩場。

15時前、五竜岳に着くと一気に登山者が増えた。北側に今まで見えなかった唐松岳や白馬の山々の展望が開けた。白馬岳の左側に明後日行く予定の朝日小屋も見えている。

山頂近くから五竜山荘と四ヶ荘盆地=白馬村を見おろす。夕方まで後立が全くガスらないのは凄い(しかも2日連続)。

16時前、五竜山荘到着。すぐ横のテン場に設営。テントから五竜が見えて良い。
五竜山荘には小屋泊者、テン泊者多く賑やか。大町から遠ざかったためか、夜景がより瞬いて見えた。山から見る街の灯は、何故あんなにも寂しい気持ちにさせるのだろうか。
天狗山荘、頂上宿舎の水場を調べたり、メールの下書きを作ってたら20時を過ぎてしまった。20:45寝る。

10月5日(3日目)五竜山荘→唐松岳→不帰劔→天狗山荘

6:21五竜山荘発
8:35-56唐松頂上山荘
9:20-46唐松岳
10:23不帰二峰(南峰)
10:40-50不帰二峰(北峰)
11:48-50不帰一峰
12:11-152411コル
14:53天狗の頭
15:10天狗山荘着

寝坊して 4:45 起床。昨晩も無風で暖かく、8時間快眠だった。

五竜が朝日に輝いている。唐松山荘で水は売ってるらしいので水ポリは半分くらいで出発する。

五竜山荘からは、昨日に比べて歩きやすい下りが続く。正面に唐松岳。

唐松山荘の直前の牛首と呼ばれる岩場。今日は不帰が勝負所だと思っていて、ここはノーマークだった。
8時半、唐松頂上山荘に着く。次に確実に給水できるのは白馬山荘なので、水を3.5ℓ確保してから唐松岳に向かう。八方尾根からの登山者多く賑やか。

9:20 唐松岳登頂。

五竜岳を振り返る。はるか南に槍穂高
不帰劔を覗き込む

20分くらい山頂で休んでから、いよいよ不帰劔へ下り始める。不帰2峰までは大したことない稜線歩きだった。2峰(北峰)から一気に岩場の下りになる。不帰劔くらいから西風が強くなる。

正面に不帰1峰と、その奥に天狗の大下りが見えてる。あそこを登り返さなくてはならない。
鎖場で大学山岳部の二人組を追い越す。彼らは扇沢から猿倉まで縦走中らしく、昨日から抜いたり抜かれたりしている。

2峰からの下り、下の方の赤い2つの点が山岳部の二人組。

西側には立山と劔岳が見えてる。
12時過ぎ、2411mのコルに着く。ここから2700mの天狗の頭までザレた急登を登る。西風の強風が直撃してるので暑くはない、むしろ止まると寒い。
半分くらい登ったくらいで、お腹に違和感が生じてゴーロゴーロ言い出す。ザックの腰ベルトを緩めたら、腹痛まで発生。緊急事態だが、強風をよけれそうな所がないし、後ろからは山岳部の男女二人組が近づいて来ている。

腹の様子を気にしながら、天狗の大下りを登り切ってなだらかな稜線にでる。しかし、白馬の特徴的な非対称稜線なので、風の弱い東側は切れ落ちている。
東側になだらかな野💩適地を見つけて、無事事なきを得る(稜線上の山岳部の視線が気になったが)。それにしても、登山者が少なくて助かった。柏原新道とかで腹痛にでもなったらと思うとゾッとする。

明日の天候を考えて、いけるなら頂上宿舎のテン場まで行こうと思っていたが、難しそうだ。非対称稜線の山を歩きながら、白馬に戻ってきたことを実感する。相変わらず、西からは爆風が吹いている。

15時過ぎ、天狗山荘着。既に小屋閉めしているので、無料で好きなところにテントを張る。風が強いのでこんな所に設営。

白馬鑓や小谷の眺めが良かった。
17:45頃、日が暮れる。ラジオで巨人・ヤクルト戦を聴きながら夕飯を食べる。風強く、、心細い。小屋の裏にもう一組テン泊してるから、と自分に言い聞かせる。

10月6日(4日目)天狗山荘→白馬三山→雪倉岳避難小屋

7:42天狗山荘発
8:43白馬鑓ヶ岳
9:41杓子岳
11:00十字路
11:11-12:35白馬山荘
12:52-13:05白馬岳
13:34-36三国境
14:23鉱山道分岐
15:09雪倉岳避難小屋着

5時半起床。強風でテントが大きく揺れ、その度に起きては両手でおさえていたので全然寝られた気がしない。朝日小屋は諦めて4時から二度寝した。
ラジオ聴きながらのんびり朝食にする。6時半くらいから雨も降り始める。防水・風対策してからテントを撤収。床がグニャグニャすると思ったら、グランドシートの下が沼みたいになっていた。さすが新品、耐水性が良い。

まぁ、昨日まであんなけ晴れたんだから文句は言うまい。7:42 行動開始。

8:43 強風・濃霧の白馬鑓に着く。
1時間後、杓子岳にも行ったが標識以外同じようなの写真になったので割愛。

強風・濃霧の中歩いていると見覚えのある景色が。大池でバイトしてた時に、頂上宿舎までは遊びにきたことがあるのだ。
11時過ぎ、誰一人とも会わずに白馬山荘着。土間にストーブがあって有難い。カップラーメン買って、1時間くらい大休止。連泊のおじさんと話す。出発の際、売店で水を多めに買う。

13時頃、白馬岳山頂に着く。前来た時とおなじようなガスで視界無し。13:05 雷鳥3羽に見送られて頂上を出発する。日本海へ長い下山のはじまりだ。

馬の背あたりで一気にガスが晴れて、北側の展望が開けた。2年前と全く同じだ。小蓮華への稜線が見えて感動。
小蓮華~大池方面へ行きたい気持ちを抑えつつ、三国境を北へ向かい、鉢ヶ岳のコルへ下っていく。

雪倉岳へのなだらかな稜線がみえている。

鉱山道分岐から白馬岳・旭岳をふりかえる。

鉢ヶ岳のトラバース道から白馬~小蓮華~大池の稜線がよく見えた。蓮華温泉の谷には雲海ができていて、タケカンバは紅葉していた。昨晩の寝不足で倦怠感が強かったが、今回の山行で最も感動した景色だ。

白馬岳~小蓮華の稜線

砂漠みたいなところに雪倉岳避難小屋がある。後ろの山が雪倉岳

15時過ぎ、雪倉岳避難小屋着。テントを乾かすために小屋内でたてた。その後、コーヒーいれて飲む。外は暴風なので小屋内で過ごす。

雲海に陽が沈んでいった。
夕飯は、牛丼と缶詰を食べる。牛丼うまい。明日、栂海山荘まで13時間の行動予定なので19時くらいに寝る。大池でバイトしてたとき、山の人から「雪倉の避難小屋はでる・・らしいぞ」と聞かされていたが、こんな暴風の夜にテン泊することを思えば避難小屋のほうが断然マシだ。

10月7日(5日目)雪倉岳避難小屋→朝日岳→黒岩山→栂海山荘

4:25雪倉岳避難小屋発
5:11雪倉岳
7:32水平道分岐
8:47-55朝日岳
9:34吹上のコル
12:32-51黒岩山
14:17-50さわがに山
16:15-26犬ヶ岳
16:32栂海山荘着

3時起床。軽めの朝食を食べる。真っ暗のなか準備する。4時半、ヘッデンを付けて、雪倉岳へ登り始める。相変わらず西から暴風が吹く。対岸の雷鳥坂にもヘッデンが光っているのが見える。朝日の撮影かな?

雪倉岳の頂上から広い尾根になるので慎重に進む。魚津や富山の夜景が見える。

小谷らへんを雲海が埋めている。その後、高妻山の右あたりから日が登った。

ツバメ平から、今から登る朝日岳をみる。朝日小屋には寄らないことにしたので、近くの水場で給水した。白馬方面へ向かう2組とすれ違う。

朝日岳への登りで雷鳥を5羽見かけた。近づくと登山道をずっと逃げていくので、後ろをついていったら飛んでいってしまった。驚かせて悪かったと思うが、それ以上に雷鳥がちゃんと飛べることに驚いた。

9時前、朝日岳到着。山頂はガスってたので、栂海新道側に少し下った所で休憩する。

朝日岳から30分くらいで吹上のコルに着く。ここからが栂海新道の中枢といえるだろう。吹上のコルでは蓮華温泉への登山道が分岐していた。

照葉の池を見ながら歩くと長栂山の稜線にでる。広い稜線になっていて、黒部川扇状地やその奥の能登半島とかの眺めが良い。

五輪山方面のタケカンバの紅葉が奇麗

長栂山から黒岩平まで、急斜面→湿地帯→急斜面の繰り返しだ。この辺りの紅葉が素晴らしく、扇沢から頑張って来てよかったと実感する。

黒岩平を見おろす。良い雰囲気でビバークしたくなるが、頑張って栂海山荘を目指す。

黒岩平の湿原と紅葉
12時半、黒岩山に着いて休憩する。

黒岩山から栂海山荘(犬ヶ岳=正面の台形の山 の左肩にある)までの縦走路は、石鎚山系に似ていると思った。小さなアップダウンを繰り返す。既に10時間近く行動しているのでバテて速度遅し。第一に標高1500mくらいなので暑すぎる。朝、雪倉で吹いていた爆風は午後にはすっかり止まってしまった。

16:15 なんとか犬ヶ岳に着く。栂海山荘はもうすぐだ。ここまでくると日本海がぐっと近くなり、写真では分かりにくいが、潮の流れとか船も見えている。

南西をふりかえる。爺ヶ岳では真横に見えていた劒があんな南になってしまった。

犬ヶ岳から10分くらい下って栂海山荘に到着。栂海山荘は年季の入った小屋だが、2階建てで無人小屋としてはかなり大型だ。先客で、猿倉→朝日岳→親不知を小屋泊でやってる72歳の男性が1名いた。
ハードスケジュールで疲れてたので、夕飯を食べて19時前には寝ることにした。小屋の2階は清潔で、風もなく(=静か)快適に寝られた。

10月8日(6日目)栂海山荘→白鳥小屋→坂田峠→親不知

6:21栂海山荘発
8:37菊石山
9:15下駒ヶ岳
11:00-37白鳥小屋
12:35-39シキ割り
13:28-55坂田峠
14:37尻高山
15:28-30二本松峠
16:39親不知着
栂海山荘から見る朝焼け
快適だった栂海山荘

4時起床。9時間快眠。いよいよ最終日だ。今日はコースタイムが約9時間なので、昨日に比べれば余裕がある。水が少ないので、節水モードで朝食を食べる。お爺さんは、今日は白鳥小屋までらしい。半外のトイレで便をしてから6:20 栂海山荘を出発する。

栂海山荘から下ると、今まで見なかったブナ林がでてくる

水場のある黄蓮乗越まで1時間くらいでつくだろうと予想していたが、疲労の蓄積のせいかスピードがでず結構時間がかかる。

1092mのコルから200mくらい登り返して11時に白鳥小屋=白鳥山山頂に着く。小屋は栂海山荘より奇麗で、いつか泊まってみたいなと思う。小屋のノートに、扇沢から来たぜ!と自信ありげに書き込もうと思ったら「上高地から縦走してきました」という書き込みを複数みつけて、上には上がいるんだなぁと実感する。

シキ割りは複雑な地形

白鳥小屋からは単調な尾根をシキ割りまで1時間くらい下る。シキ割りを越えてからは急な下りになる。足が限界に近づいたころエンジン音が聞こえて坂田峠に着いた。

産廃のダンプは「長岡ナンバー」だった

かなり疲れているので坂田峠で30分以上休憩する。かつては芸者街道と呼ばれたらしいこの古道も、いまは産廃のダンプカーが往復するだけの道だった。

坂田峠までタクシーも呼べるが、ここまで来たからには親不知まで行かねば。尻高山までは、奇麗なブナ林ののんびとした尾根歩きが続く。途中、休憩がてら糸魚川の民宿へ電話してみるが、週末でどこもいっぱいだった。

林道を一回渡って、しばらく進むと植林帯の中の二本松峠に着く。疲労感から、この頃になると何も考えないようになってきた(親不知に下山後、どうするかさえ)。

入道山を越えると8号線の車の音が響くようになる。そして、樹間から日本海の海面がまじかに見えてくる。鉄塔をくぐってしばらくすると林道があり、そこからさらに下ると見覚えのある道が見えてきた。

16:39 ついに親不知の8号線に下山する。扇沢から親不知までの縦走が完了した。

8号線で寝転がっていると、男性登山者が1名下山してきた。昨日、長栂山近くですれ違った方で、1泊2日で朝日岳をピストンしたらしい。「近くの駅まで車に乗せていってもらえませんか?」と尋ねたら、快くOKしていただけた。おじさんは海まで行くらしいので自分もついて行く。

80mくらい下ると親不知の海岸に出た。日本海の荒波に触れる。ついに北アは終わった。3000m級の稜線から海までたどり着いたのだ。

おじさんは大阪の方らしいので、越中宮崎駅近くの「たから温泉」まで送ってもらうことにした。山談義をしながら15分くらいで宝温泉に着いた。お礼を言っておじさんと別れてから、7日振り(人生最長記録)に風呂に入る。

たから温泉は2階が民宿になっていて、空きがあったので5000円で素泊まることにした。たら汁を頼んで食べる。TVを付けると、岸田さんが首相になってるし、東京で地震が起きてるしと、たった一週間で浦島状態。岸田総理が所信表明演説で引用したアフリカの諺
「早く行きたければひとりで行け、より遠くに行きたければ皆で行け」
というのが印象に残った。

宿はR8のすぐそばで、車・列車の音がうるさく、中国の旅社みたいな雰囲気だったが、山から下りてきたばかりの自分にはこのくらいが丁度よいと思った。20時過ぎ寝る。

エピローグ

大糸線の車窓から

 翌日10月9日、越中宮崎駅から電車に乗った。糸魚川で大糸線に乗り換えて、12時過ぎ安曇野のベースキャンプに帰還した。糸魚川~信濃大町間は鉄道でもそれなりに時間がかかり、この距離をテントを背負って歩いたんだぁ、とつくづく思う。
 その日は安曇野に泊まって、半日のんびり過ごした。次の日、山形村の蕎麦集落で十割蕎麦を食べたり、境峠まで車で行ったりして last 信州を満喫した。夕方、兄に塩尻駅まで送ってもらう。塩尻から鉄道で名古屋に出て、名駅から夜行バスに乗って四国へ帰った。

学生最後の北アルプスと、北アルプスの地理的な終焉とを重ねられたことは個人的に嬉しいことである。

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