
赤岳以南の歩きたかったエリアをテン泊で。今年の1月の晴れた日に、佐久側から初めて八ヶ岳へ登った。杣添尾根から横岳へ上がって、硫黄岳まで歩いて戻ってきた。この時に主峰の赤岳を越えて南部縦走をしてみたいと思った。南から入って、最後に赤岳へ登って下ろうなんて漠然と考えていた。真夏は暑そうだし、でも1泊以上はしたい、となると、GWか、6月あたりで…というように。
アクセス含め、慌ただしい日程だったが、充実していた。若い今だからできる登り方をしっかり記録しておく。
今年のGWは後半の四連休ほぼ仕事で諦めムード。となると前半3連休だが、休み前と中日に飲み会があったので、山はどこかで日帰りかなぁと


土日は晴天予報。なら日曜日にと思ったが、月曜も午前中なら悪くない、ということで2日前に日程が決まった。
今週は土曜日まで登校日だから6連勤。午後、終わって16時には退勤。飲み会の約束を入れてしまったので、上田の街へ。休日ダイヤを忘れていて、17時過ぎののバスに乗れず、18時のバスで向かう。同じ理由でK先生も乗っていた。
早くから運転するので、最初すこし飲んだだけだが、2軒まわって、Y先生に青木まで送ってもらう。タクシーで帰るつもりでいたので助かりました。シャワー浴びて25時眠る。
2時間だけ仮眠して、朝3時過ぎに起床。3時半出発、5時半の野辺山駅からの始発に乗りたい。まだ夜の佐久の丘をいくつも超える。気温は氷点下。浅科のファミマで買い出し。道も空いていて、中部縦貫道、R141を快走して5時10分野辺山へ着いた。

ちょうど東から日が昇ってきて赤岳が染まった。

月日 | 時間 | 場所 |
4/27 | 6:48 | 観音平 |
7:40 | 雲海 | |
8:20-8:35 | 押手川 | |
10:05-10:45 | 編笠山 | |
11:12 | 青年小屋 | |
11:53 | ノロシバ | |
13:02 | キボシ | |
13:35-14:20 | 権現岳 | |
16:00 | ツルネ | |
4/28 | 6:20 | ツルネ発 |
6:40-6:50 | キレット小屋 | |
9:15-10:00 | 赤岳 | |
12:05 | 大天狗 | |
13:10 | 小天狗 | |
13:58 | 防火線の頭 | |
14:24 | 八ヶ岳牧場登山口 | |
16:06 | 野辺山駅 |

駅前の無料駐車場に停めて、小海線 小淵沢行きの始発(5:28)に乗車

朝の野辺山を走る。

これから縦走する山並みを見ながら朝食&コーヒー。乗客は私だけ。山梨県側へ下っていく車窓からは富士山が大きく見えていた。

6時過ぎ小淵沢着。タクシーを予約していたので登山口の観音平まで4100円で乗車。他に登山者はいなかったので、少々割高、昨日乗らなかったので…。
「帰りの迎えはどうしますか」と聞かれたが、野辺山まで歩くと言うと、長野県内へは迎えにはいけないとのこと。

朝の富士山と甲府盆地

観音平登山口

はじめて歩く道をゆく。編笠山へ登る人が多いようだが、冬装備で権現を登ろうとしている人もちらほら。皆、日帰りだが。

ここで休憩し、編笠山へ高度を上げる。

着きました。登山日和なのでにぎやかです。

これから歩く未知の稜線

振り返ると富士山と甲府盆地

南アルプス北部もお見事です。


北岳 のはず

諏訪湖、北ア方面も快晴

槍穂高を望遠

赤岳まで行きます、と言うと心配された。。

キボシと権現

赤岳山頂 最高地点は2899米

青年小屋へいったん下る

青年部ですので。。昨日も飲んでたので、「遠い飲み屋」というこの小屋はスルー

のろし場手前で再び視界が開ける

のろし場からは岩場が連続する。キボシを見上げる


右奥が権現の山頂

トラバース面は南側で雪は着いていない。

キボシと権現のコルからは、赤岳と阿弥陀がよく見えていた。


南八ツらしい険しい岩場が赤岳まで続いている。

ツルネまで行って戻ってきたという人がいたくらいで、赤岳から来た人も、これからいく人もいないようである。

権現の小屋もまだ開いていない。

雪は多めなのだろうか。北斜面に残っている。装備はチェーンスパイクです…。

権現の山頂から三つ頭方面。今日は午後になっても1日天気が良い。

ツルネまで県境の稜線を寝床を探しながら歩く。権現を過ぎて大きく下る。登ってきた人が、接面に降り立つので危険とのこと。

キボシの北斜面

2672Pの奥に赤岳がそびえる

振り返って権現岳

2672Pを過ぎたところから。傾いてきた日に山々がさらにくっきりと見えてきた。残雪、筆で描いたような雲、今山行納得の1枚。

西風が強く吹く。ツルネまで下って来ました。出合小屋とはどこにあるのやら…。

ツルネは赤岳とキレットを挟んで対峙している。風は強いがこのあたりでテントを張って眺めていたいと思った。登山者は来ないだろうから。

権現も険しい山だった。ツルネのあたりだけなだらかな尾根になっている。ツルネ、鶴寝?良い名前である。



西風を避けられる岩陰に張りました。寝不足の中登ってきたので少々昼寝。



日の入りの頃は西の方には雲が出ていたのできれいに染まることはなかった。しかし、目の前の非現実的な風景を見ながら良い時間を過ごせた。アラビアのロレンスのテーマや、大空と台地の下で、south american gatewayなどの音楽をスマホで流して贅沢な時間を過ごす。

毎度ながらの手抜き夕飯。そんなに山上の食事にはこだわらないので。手間がかからず軽くておいしいものを。山上の夜。しばらくして月が出た。雲が少しかかって幻想的な眺めである。山上の夜、ミスターロンリーを流してボビーヴィントンの声が身に染みる。風の音を気にしつつ、地球の自転を感じながら眠る。

朝になりました。高曇りで日の出はイマイチも山はよく見えている。

撤収完了。今日は天気は下り坂なので早めに赤岳を越えよう。

すぐにキレット突入。

ツルネからの下りには雪が多く残っていたが樹林帯で危険個所はとくになかった。

小屋も当然閉まっている。稜線から少し離れたのでまた戻るのに苦労した。

キレットからの赤岳への登り返しは南斜面なので雪はない。


阿弥陀

三つ頭~権現岳~ツルネを北側から



山頂へ最後の登り。

富士の見えてるうちに登頂。今日は平日だし、雨予報なので誰もいない静かな山頂で。歩いてきた路を眺めて達成感を味わう。



チェーンスパイクで県界尾根を下ったが危険だった。距離があっても杣添尾根で下った方が安心だったでしょう。



はるか眼下の野辺山を目指して標高を一気に下げる


数名の踏み跡があったので、それを頼りに下ったが、腐った雪が厄介でズルズルと滑る箇所が多く、灌木帯のあたりは特に注意をはらって下った。
黒木帯まで来て一安心

大天狗まで来れば、あとはひたすら歩く

昔の看板 マイカー普及前の鉄道で登山へ出かけていた頃のものでしょう。駅まで遠い…、昔の登山者は健脚だったんですね。登りで行こうとは思わん。





防火線を下る頃には雨が降り始めた。


誰もいない登山口。帰りは駅までも歩く。

高原の牧場から、雨に煙る赤岳


ショートカットの道は通行禁止になっていました。。

なので、線路の方まで大回り。最高地点付近を走る小海線。

野辺山のアンテナが上映中のコナンの映画に登場したとかで県外ナンバーがひっきりなしに通過する。16時すぎ、車に戻ってきた。この頃には、本降りの雨。19時から上田で飲み会なので温泉に入れるか微妙なところ。今夜はホテル泊なので、チェックインもしなきゃいけないし、部屋のシャワーで済ますことにした。
約束の時間までに間に合った。疲れた体にビールが美味しかった。若者がたくさん集まって賑やかだった。さすがに眠いので21時に解散になれば二次会へは行かずに、ホテルのベットで眠った。


爽やかに晴れた昼時。上田は美しい街です。

14時過ぎに帰宅。青木も美しい村です。



昨日は温泉に入れなかったので、夕方田沢温泉へ。湯舟に浸かりながら、この4日間を振り返る。初めての稜線、誰もいない日暮れの岩場。なかなか良い経験ができた。少々強行だったが、山へ行く前、行った後も含め、いろんな人とも話せたのでなかなか楽しかったです。
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