メンバー:自分、N野
いきさつ
前々から行きたかった、劒・三嶺・天狗塚の縦走にN野と2泊3日で行くことになった。四国に来て5年目になるが、徳島の山はほとんど登ったことがない。松山から徳島は遠いのだ。
しかし、お腹の調子が良くない。違和感を感じたのは1週間前の日曜日で、ヘソの上くらいがゴロゴロ痛んだ。火・水にかけてピークがきて、水便が多発。細菌性胃腸炎だろうと自己診断。10月半ばから卒論も本格的に始まったので、体調不良のなか研究室へも通う。そんな感じで完治しないまま前日の木曜を迎える。
木曜の夕方、業務スーパーで買い出しをする。食欲は回復したので、腹の調子も大丈夫だろうと信じ込んで1時半に寝る。
10月22日(1日目)見ノ越→剣山→白髪避難小屋
5時半にレンタカー屋に集合する。早朝の松山道を美馬インターまで行く。免許取りたてのN野が運転したいというので、貞光から見ノ越までの下道は運転してもらう。それにしても、教習所の次が酷道492号とは、よーやるわ。
9時半頃、標高約1400mの見ノ越に到着。気温3℃と、10月の四国とは思えん寒さ。
10:05 | 見ノ越発 |
10:50 | 西島駅 |
11:00-05 | 刀掛 |
11:17 | 剣山頂上ヒュッテ |
11:25-36 | 剣山山頂 |
12:17-32 | 次郎笈 |
13:05 | スーパー林道分岐 |
13:17-23 | 丸石 |
13:43-54 | 丸石避難小屋 |
14:32-50 | 高ノ瀬 |
15:06 | 中東山分岐 |
16:15 | 白髪避難小屋着 |
10時過ぎに三ノ越を出発。劔神社から登り始める。今日のゴールを、丸石か白髪の避難小屋かで迷ったが、自分の体調さえ大丈夫なら白髪まで行けるだろう。
剣山まではリフトがあったりと観光地の山といった感じ。あんまりスピードがです、N野に置いてかれる。
リフトの西島駅から上は疎林になって展望が広がる。
頂上ヒュッテの裏からは、山行記録とかでよく見る木道を進んで、11時半頃剣山山頂に着く。
360°展望良いが、北西の風が強くい。地元のお爺さんに「おまんらーは若いけん、寒くないじゃろ」と言われるが、寒い。
山頂から二郎笈へ向かうと、ようやく稜線歩きといった雰囲気になってくる。
40分くらいで次郎笈に着く。剣に比べたら風も弱いのでおにぎり食べて休憩する。
剣山=太朗笈の眺めが良い
多くの人は次郎笈までで、ここから先の縦走路は行く人稀だ。
丸石と書かれた笹の丘を超えると樹林帯になる。その中に、結構古い丸石避難小屋が立っている。
少し登り返すと高ノ瀬に着く。風も弱まり、剣・次郎笈にかかっていたガスも晴れてきた。おだやかな陽射しが眠気を誘う。
中東山分岐を過ぎると、高知県との県境になる。この辺りは鹿が多いらしく、そこら中から寂しげな鳴き声が聞こえて来る。「奥山に紅葉ふみわけなく鹿の声聞くときぞ秋はかなしき」という歌を思い出す。
16:15 ススキ原の中に立つ白髪避難小屋に着く。先客で男性1人と男女1組がいた。夕飯までのんびりする。
N野は避難小屋内で真面目に課題をやっている。大学生の鑑である。
夕飯は、米を炊いて鍋を作る。α米もいいが、やっぱり自分はプリムスと炊飯派だ。皿、箸をすっかり忘れていたが、鍋ふたとα米のスプーンで問題なく食べれた。
剣山と次郎笈の間からオレンジ色の満月がのぼった。小屋のみなさんは6時くらいには寝たので、自分も眠いし、19時過ぎに寝る。
10月23日(2日目)白髪避難小屋→三嶺→お亀岩避難小屋↔天狗塚・牛の背
8:40 | 白髪避難小屋発 |
10:12-22 | 三嶺 |
11:02 | 大タオ |
11:23-33 | 西熊山 |
11:53-13:20 | お亀岩避難小屋 |
13:43 | 天狗峠 |
14:03-05 | 天狗塚 |
14:30-45 | 牛の背 |
15:18 | 天狗峠 |
15:38 | お亀岩避難小屋帰 |
11時間くらい寝て6時過ぎ起床。外は風が強く、雲も多い。小屋にいた人達は既に出発していたが、別に急ぐ必要もないので、暖かくなるまで待つ。
8:40 三嶺に向かって登り始める。天気悪くてカヤハゲとかの地形はよく分からず。最後、急登を三嶺へ上がる。山頂直下から霧氷が見られるようになる。
三嶺の山頂に着いたが、強風で極寒、濃霧で視界ゼロ。写真撮って早々にお亀岩避難小屋に向けて下る。
北風が強く、ザックごと体を持ってかれそうになり足が疲れた。三嶺〜お亀岩間は明日も通るので、天気予報の良い明日に期待して、今はとっとと避難小屋へ急ぐ。
12時前、お亀岩避難小屋に着いてしばらく休憩する。コーヒーが飲みたいが、コップを持ってき忘れて飲めず。
小屋のトイレに「四国で唯一の自然が残された山、三嶺を守ろう」と書かれていた。石鎚は、、、?
13時過ぎ、小屋に荷物を置いて天狗塚・牛の背へ向かう。風とガスは午前に比べればマシになった。
西熊山の右に三嶺もみえた
天狗峠と呼ばれる丘から、ピラミッド型の天狗塚とのっぺりした牛の背をみる
14:03 天狗塚登頂。標高は意外と高く1812m ある。牛の背がよくみえる。
牛の背へ下る。N野は走っていったが自分はのんびり歩く。雲ノ平みたいな雰囲気。
1757.1 の三角点まで行って引き返す。
帰りは天狗塚の北側をトラバースして天狗峠→お亀岩避難小屋へと帰った。
どうしてもコーヒーが飲みたかったので、鍋のふたにいれて飲んだらN野に引かれた。
避難小屋には15人くらい泊っていている。こんな賑やかな避難小屋は初めてだ。外には8張くらいテントもある。土日なことを考慮しても、剣山系は石鎚山系より登山者が多いようなに思えた。
夕飯は米を炊いて、レトルト丼と缶詰。
土間の暖炉が炊かれていたりするので小屋内は暖かい。小屋の人は寝るのが早いが自分は6時過ぎまで寝てたので、21時頃まで起きていた。外は暴風なので、テン泊者はかわいそうだなぁと思う。
10月24日(3日目)お亀岩避難小屋→三嶺→名頃
24時頃、ピタリと風がやんで静かになった。
7:38 | お亀岩避難小屋発 |
8:02-07 | 西熊山 |
8:25 | 大タオ |
9:05-22 | 三嶺 |
9:35-43 | 三嶺ヒュッテ |
10:31 | ダケモミの丘 |
11:06 | 林道横断 |
11:34 | 名頃新登山口着 |
4時くらいに起きてトイレに行く。月が出ていて明るかった。二度寝して6時に起きる。朝食後、水場で給水してから7時半過ぎに避難小屋を出発。
最終日は快晴
西熊山から西側の展望。天狗峠の双耳峰の間に、ちょうど天狗塚が見えている。遥か奥には石鎚山系と思われる山脈も見える(帰宅後ネットで調べたら、確かに二ノ森、石鎚、瓶、笹、赤石山系だった)。
西熊山~三嶺の稜線はとても気持ちが良い。風も丁度良いくらいに吹いている。
南側には祖谷川を挟んで矢筈山が対峙している。
9時過ぎ、三嶺に着く。昨日とは打って変わって素晴らしい眺め。
剣・次郎笈方面の展望。三嶺池の奥にある避難小屋で少し休んでから、名頃へ下り始める。
この広い尾根を名頃まで下っていくらしい。
人工林かと思うようなダケモミの純林を緩やかに下っていく。標高が下がると、ブナなどの広葉樹林に代わった。
登山口まで天然林の中を歩けるのも、三嶺が人気な理由の一つだろう。
11時半、名頃登山口の駐車場に着いた。が、車のある見ノ越までは→10km ↑500m くらい離れている。13時半のバスを待ってもいいが、登山者が多いので乗せていってくれそうな人を探すことにする。
駐車場では見つからなかったので、R439 に出て三ノ越方面の車をヒッチハイクする。高松からドライブで来たというご夫婦が止まってくれた。N野を路上に残して、自分だけ乗せて行ってもらう。
見ノ越は大混雑で、高松のお爺さんが「こんな混んだるんわ初めてだ」と言っていた。お礼を言って車を降りて、無事レンタカーを回収。
離合でヒヤヒヤしながら名頃まで運転してN野とザックをピックアップする。
西祖谷山の道の駅で祖谷蕎麦を食べる。四国で蕎麦はめずらしい。うどんみたいに太い麺だった。
食後、サンリバー大歩危で温泉に入る。
風呂の後ビール飲みたかったので、大歩危からは運転してもらう。時間もあるので下道で松山まで帰る。4時間くらいで道後平野に戻ってきた。福音寺のやよい軒で夕飯。
感想
石鎚山系のような険しさはあまりないが、カメリンがない分、自然は石鎚山系より残されているように感じた。特に三嶺以西の山域はとても好きな雰囲気だった。遠いのが難点だが、雪が積もったら泊まりでまた来たい。
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