穂高・槍縦走

メンバー:単独

表銀座に続いて、前々から行きたかった穂高・槍の縦走に行ってきました。今度はソロ。

9月14日(1日目) 上高地BT→岳沢小屋

 11時過ぎ、安曇野のベースキャンプを出発。梓川、波田を通ってオンボロのスーパーカブで沢渡を目指す。風穴の里で弁をしたらげりだった。たぶん、昨日の鍋の食べすぎか?トイレットペーパーを忘れたことに気づいて、ダメもとで売店で聞いてみたら、1ロール50円で売ってもらえた。とても助かった。
 13時過ぎ、沢渡駐車場着。バイクと同料金で1750円/5日も取られた。13:33 バスで沢渡を出発。こんな時間なので山やはほぼいない。14時、上高地バスターミナルに着く。

14:13上高地バスターミナル発
15:06-13天然クーラー(風穴)
16:31岳沢小屋着

また来てしまった上高地、4日前に来たばかり。今日は高曇りでうすら寒いが穂高連峰はくっきり見えている。ソロなので寂しさが際立つ。河童橋を渡って梓川右岸の歩道を少し歩くと、岳沢登山口に着く。

風穴まではCT7割くらいで行けたが、風穴~岳沢小屋まではCT通りの時間かかり長く感じた。7月にいった奥穂~西穂の岩壁がよく見える。上高地も良く見える。

16時半、岳沢小屋着。2200mとは思えないほど無風。屏風のような穂高連峰に囲まれて高度感もない。
岳沢を渡ったところにあるテン場でテントを設営。今回は兄が新しく買ったテント(ヘリテイジのハイレボ2)を拝借してきた。α米、缶詰食べてビール飲む。21時頃寝る。

9月15日(2日目) 岳沢小屋→前穂高→奥穂高→北穂高

6:15岳沢小屋テン場発
8:30-40紀美子平(荷物デポ)
9:05-30前穂高岳
9:57-10:03紀美子平
11:31-46奥穂高岳
12:20-48穂高岳山荘
13:06-14涸沢岳
13:59-14:08最低コル
15:08北穂高岳南峰
15:19北穂高小屋テン場

4時過ぎ起床、無風で快眠だった。初めてのテントだったりして撤収に時間がかかり出発が6時過ぎになってしまった。
急登で有名な重太郎新道を登っていく。岩場が多く、全身を使って登れるのでそこまで疲れなかった(朝一の涼しい時間にこれたのもよかった)。元気な関西弁のおばさんグループを追い抜く。

奥穂~西穂の岩壁が良く見える。
8時半、紀美子平について、荷物をデポして前穂高の頂上へ向かう。

険しい岩場を30分弱の登って9時過ぎ、前穂高岳山頂に着く。今から縦走していく北穂、槍が良く見えている。徳澤や横尾が見えたのは意外だった(じゃあ、横尾から見えてた岩山は明神ではなく前穂なのか?)。

人がいっぱいいる場所が紀美子平、奥が上高地
吊尾根から前穂を振り返る

紀美子平でザックを回収してから、吊尾根を奥穂へ向かう。前半は岩場のトラバースが多い。

11時半、奥穂高岳山頂。シーズン2回目。ジャンダルムも良く見えているが今回はスルー。涸沢→奥穂→岳沢の登山者が多く感じた。

穂高岳山荘で約30分休憩しておにぎりを食べる。
その後、涸沢岳に向かって登り返す。単調な登りで時間がかかった。

涸沢岳の北側は急な岩稜帯になっている。鎖場やはしごを最低鞍部に向けて下る。奥の双耳峰が北穂高岳。

最低コルから登り返して、15時過ぎ北穂南峰に着く。北峰にある小屋と南稜のテン場が結構離れているので先にテントを設営する。

北穂のテン場は標高約3050mで自分の野営最高地点となる。前穂や常念山脈の眺めが良く、いかにも3千米といった感じのテン場。
北穂高小屋までは片道20分くらい。ガスっててキレットは見えず。テン泊者は水、トイレ無料で良心的だ。

常念を下に見ながら酒を飲む

前穂の上に上弦の月が登った。北穂の山塊のおかげで殆ど無風。
塩尻あたりの街の灯が瞬いていて寂しさを感じた。20時半寝る。

9月16日(3日目) 北穂高→大切戸→南岳→槍ヶ岳

6:55北穂高小屋テン場発
7:10-34北穂高小屋
8:31A沢のコル
8:46-49長谷川ピーク
10:40-11:00南岳小屋
11:23天狗原分岐
12:16中岳
13:05-09大喰岳
13:24飛騨乗越
13:37-15:50槍ヶ岳山荘(テント設営等)
16:02-07槍ヶ岳
16:20テント帰還

24時頃、風向きが変わったようでテントが結構揺れる。
4時頃、星が奇麗だろーなーと思いテントから顔を出して見てみたが、目が良く見えず、あんまり感動した記憶がない。
二度寝して目が覚めたら5時半だった、日が登ってしまう。

外は素晴らしい雲海だった。蝶の上あたりへ日が登った。朝食を摂って、なんとか6時台にテン場を出発する。

北穂北峰にある北穂高小屋のテラスから、今から歩く大キレットを見おろす。うーん良い眺め。7時半過ぎ、いよいよ大キレットへ下り始める。

北穂からの下りが大キレットのメイン、と聞いていたので注意して下る。急な岩稜だが、登山者少なくてよかった。

北穂の絶壁を振り返る。よくあんな所に小屋を建てたなと思う

左の岩山が長谷川ピーク、右が南岳。長谷川ピークを越えると、登山道も比較的なだらかになったので、適当な場所で休憩する。

南岳への登りは、北穂側に比べれば険しくなかった。

10時半、獅子鼻展望台まで登り切って大キレットを振り返る。ついに穂高が終わったという感じがした。それにしても、越えるのに2泊3日かかるとは、穂高はなんと大きな山だろう。

西部劇のような南岳小屋。穂高の岩山とは雰囲気が違う。

最高の稜線 左の三角形の山が中岳

南岳小屋から槍までは3000mの穏やか縦走路になる。標高が高いからか、ハイマツも少なく「岩の砂漠」と言った感じ。南岳を過ぎると、北側の展望が開けてくる。

中岳への急な登りで雷鳥を一羽見つけた。

大喰岳から殺生カールを見おろす

13時過ぎ、大喰岳に着く。これで北アの3千メートル峰は全部登ったと思われる。
13:37 ゴールの槍ヶ岳山荘へ到着する。風が強そうなので殺生ヒュッテと迷ったが槍ヶ岳山荘のテン場に張ることにした。

「風の弱い所でお願いします」と言って受付したのに、よりによって南西に開けた踊り場みたいな「19」を指定された。狭くてペグもさせない、もっとマシな所あっただろ。自分の前にいた人は、岩に囲まれた「F」だった。大きい石で固定する。

コーヒー飲んでから槍の穂先に行く。ガスってきたし、先週も登ってるので別に登らなくてもいいのだが、なんとなく後悔しそうなので登っておく。みんなで登ったときより短く感じた。

夕飯は、α米、麻婆春雨、缶詰を食べる。ビール、日本酒のんで飲酒地点の標高記録を更新(北穂より30mくらい高いのだ)。
となりの学生Pが寝静まると強風がテントを揺らす音だけが鳴り響く。受付のお姉さんを恨みながら浅い眠りにつく。

9月17日(4日目) 槍ヶ岳→西鎌尾根→双六小屋→新穂高

5:35槍ヶ岳山荘テン場発
6:05千丈沢乗越
7:10左俣乗越
8:04硫黄乗越
8:50樅沢岳
9:16-49双六小屋
10:53弓折分岐
11:22-39鏡平山荘
12:11シシウドヶ原
13:03秩父沢
13:39小池新道登山口
13:55-14:00ワサビ平小屋
15:03新穂高着

台風が近づいて、午後からは雨予報だったので3時に起きる。一晩中風強く、ガスも濃い。隣の学生Pは4時には既に出発していた。朝食後、防風対策をしてからテントを撤収する。新品のテントに3か所ほど穴が開いててショック。やはり風のせいだろう。

槍ヶ岳山荘で弁をする。明るくなるのを待って、5時半に槍ヶ岳山荘を出て西鎌尾根を下る。
「台風が来てるなら飛騨沢から槍平に下りろよ」と言われるかもしれないが西鎌尾根経由で下山するのには理由がある。それは、西鎌尾根で双六小屋まで行けば自分が焼岳~劔岳の稜線を全て歩いたことになるからだ。

とはいえ、ガスのせいで全く展望なし。おかげであんまり記憶に残らなそう。高度感が湧かないからか、東鎌尾根よりなだらかに感じた。

硫黄乗越の手前で雷鳥をたくさん見かける。

8時過ぎ、硫黄乗越。ガスってて写真を撮らないので早いペース。
樅沢岳を越えて、9:16 見覚えのある双六小屋に着く。これにて劔岳までの稜線がつながり、ひとりで感動する。30分くらい休憩して、寒かったのでα米を食べる。

本当はワサビ平泊の予定だったが、雨の中2000円払ってテン泊するのもあほらしいので、新穂高まで下りちゃおうと決める。双六池の周辺は秋の様子だった。弓折岳への尾根に入ると風がやんで熱くなる。

鏡平山荘でも少し休憩する。台風が来ているはずだが、けっこう登って来る人が多い。台風一過の連休を狙ってるのだろう。

鏡平より下はガスがかかっておらず、左俣林道や西穂のロープウェイが見えている。秩父沢あたりで少しだけ雨が降った。
13:39 小池新道登山口に着く。あとは新穂高まで左股林道を歩くだけだ。

ワサビ平小屋

15:03 新穂高に無事下山する。天気がもってくれて助かった。
新穂高センターのおばさんにバスを調べてもらったら、今日中に沢渡まで戻れそうだったのでとりあえず平湯へ行くことにする。ワサビ平小屋で会ったポスドクのお兄さんとコーヒー飲みながらバスを待つ。16時前、濃飛バスに乗って新穂高をあとにする。

それから

 ポスドクのお兄さんは平湯で泊まるらしいのでバスターミナルで別れる。乗り換えで1時間半くらいあったので、平湯の森という温泉に直行する。天然温泉で露天風呂も広く最高。風呂上がりにビールを飲んで松本方面行きのバスに乗り込む(これで沢渡で一泊することが確定)。

翌朝撮影

 兄から聞いてた「ともしび」というライダーハウスにいく。ドミトリー一泊1300円でお得。先客で、明日から穂高にいくという男性がいた。残りの食糧を食べる。1階の売店で買ったビールと残りの日本酒も飲む。20時前に寝る。

 翌朝7時起床。11時間快眠だった。同室の男性は既にいなくなっていた。台風による大雨は夜のうちに過ぎ去ったようだ。
 隣接の半露天風呂に入る。のんびり朝食を食べて、9時にチェックアウトする。今まで泊まった宿で一番コスパが良かったかも。

R158を下って、10時半に安曇野のベースキャンプに帰宅した。

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