マンダレーにて無一文になる ② (兄)

マンダレーには朝の7時半に着いた。王宮西の宿にチェックインすると残金は1万チャットを切ってしまった。

城壁は昔のまま..

そしてあてもなく旧王宮をさまよった後、マンダレーヒルの参道を登った。頂上に着いた頃には、もう疲れはててしまい何もする気になれなかった。昨日男の子からもらったお菓子をさいごに食べてしばらく横になった。昼下がりの丘の上は観光客もまばらで、たまに境内を抜ける風がここちよかった。気分はこのままビルマの土になっていくような。。

目が覚めるとだいぶ日が傾いていた。日中は霞みで見えなかったイラワジ川も、その川面を斜陽でキラキラと輝かせている。この時間帯になると丘の上から夕日を見ようと観光客が集まってくる。私はその中から日本人旅行者をさがした。そのほとんどは地元のビルマ人の若者か西洋人だったが、そのなかにそれっぽい人がひとり。猫背で足早に歩き、写真をたくさんとっている。なんとなく日本人のような気がした。ただ私の想像していた、お洒落な格好をした2人組でペチャクチャ日本語を話す若い女性ではない。

そんなことは言ってられないので勇気を出して声をかけてみた。はたして日本人だった。「お金を貸してほしい」とはっきり言うと最初は困った様子だった。そりゃぁ無理もない。それに現金のみでバックパッカー風なので、そんなに余裕はないとのこと。

その後の行程やヤンゴンのことを話しているうちに誠意が伝わったのか(離れる気配のない私に折れたのか)、大切にしまってあった100ドル札を頂いた。

ホント、ありがとうございます..。

連絡先を交換し、ヤンゴンでまた会えるかもしれないということで、必ずお返しすると約束して別れた。

マンダレーヒルから

これでパガンへ行ける..!

日が落ちてから参道をかけ降りて、浮かれ脚で宿に戻ってひとり乾杯した。

なぜか裸足。そうか参道を歩いたからだ。
ミャンマーカレー

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